「光を映すもの」 ─ 出会いが残す祈り

─ 現人神社 祈りシリーズ 外伝 ─

「光を映すもの」 ─ 出会いが残す祈り

人の心は、光のように映り合います。
誰かの言葉や笑顔にふと救われる瞬間があり、
その優しさは、私たちの中にある“灯り”をそっと思い出させてくれます。

忙しさや不安に覆われていると、
人はいつの間にか、心にサングラスをかけてしまいます。
世界を少し暗く見れば、傷つかずに済むと思うから。

けれど、ほんの小さなぬくもりが、
そのサングラスをそっと外してくれることがあります。

その瞬間、私たちは気づきます。

世界は思っていたよりも優しく、
そして自分の中にも、あたたかな光があるのだと。



◆ 光は、触れた心に残る

誰かの笑顔、言葉、姿勢、優しさ。
それらは一瞬に見えて、心の奥に静かに灯ることがあります。

忙しさや迷いの中で見失いかけたとき、
その灯りがふと蘇り、そっと背中を押すことがあります。

まるで——
秋の夜、遠くの灯台が一度だけ光を返すように。



◆ “手放す”のではなく、“返す”ということ

誰かを想うこと、
その人の幸せを願うこと。

それは「執着」でも「離れること」でもなく、
自分の中に生まれた光を、世界へそっと返す行為です。

たとえ手が離れても、
心に触れたぬくもりは消えません。

それはもう、“光として残る縁”なのです。



◆ むすびの形はひとつではない

ご縁にはいくつもの形があります。

ともに歩む縁。
すれ違う縁。
離れる縁。
変化する縁。

そのすべてが、
人の人生の航路を静かに整えています。

手を離して終わりではなく、
むしろ離れた後だからこそ深まる祈りがあります。



◆ 光は巡り、祈りとして伝わっていく

誰かに救われた優しさは、
いつか別の誰かへと渡されます。

それは偶然ではなく、
静かに受け継がれる光のリレー。

あなたが受け取ったあたたかさは、
あなたの中で深まり、
また次の光となって誰かを照らしていきます。

それが、祈りのもうひとつの形──
**「共鳴する祈り」**です。



◆ 結び ─ 光を信じて歩く

出会った人を忘れる必要はありません。
手放すというのは「消すこと」ではなく、

光として心に置いておくこと。

そしてその光が、
また誰かを照らす日が来ると信じること。

祈りは巡り続けます。
それは、あなたが歩いてきた軌跡そのものです。

── 現人神社にて、心を整える時間を。